第20回 オペラ鑑賞会
2010/05/09 AAFC Opera 資料
担当 : 佐藤 久男

第20回目のオペラ鑑賞会は9名の参加を得て久寺家近隣センターで開催した。
20回記念にスパークリングワインで乾杯し20回も続いた事を感謝した。

出し物はプッチーニの三部作、外套、修道女アンジェリカ、ジャンニスティッキで2008年ミラノ・スカラ座のライブ
録画である。
スカラ座の誇る歌手、シャイーの名指揮であっと言う間の3時間であった。

終演ごとに皆さんから拍手が起こり、プッチーニの美しい旋律と見事な演奏を堪能できた。

数回で終わるかと始めたオペラ鑑賞会も皆様のお陰様で20回目を迎えることが出来た。

これからは演目を更に吟味し皆様に喜んでいただけるオペラ鑑賞会にしていきたい。

プッチーニ 『三部作』

歌劇 『外套』
     歌劇 『修道女アンジェリカ』
          歌劇 『ジャンニ・スキッキ』

  プッチーニが三つの異なった題材をオペラ化したユニークな傑作『三部作』を、ミラノ・スカラ座が理想的に上演。『外套』ではフアン・ポンス、『修道女アンジェリカ』ではバルバラ・フリットリ、『ジャンニ・スキッキ』ではレオ・ヌッチと、優れた主役を起用、さらに端役まで充実したキャストです。加えて、プッチーニのモダニズムを見事に引き出したリッカルド・シャイーの指揮、イタリアの伝統的舞台を受け継ぎながらも新鮮味に溢れたルカ・ロンコーニの演出も出色。『三部作』まとまっての充実を実感できます。また、『外套』と『修道女アンジェリカ』には、珍しい初期稿の音楽を採用しています。

演奏

歌劇 『外套』全曲(収録時間:58分)

ミケーレ:フアン・ポンス
ジョルジェッタ:パオレッタ・マッローク
ルイージ:ミロスラフ・ドヴォルスキー
イル・ティンカ:カルロ・ボージ
イル・タルパ:ルイージ・ローニ
ラ・フルーゴラ:アンナ・マリア・キウーリ
小唄売り:アンドレア・カレ

歌劇 『修道女アンジェリカ』全曲(収録時間:66分)

修道女アンジェリカ:バルバラ・フリットリ
公爵夫人:マリヤーナ・リポヴシェク
修道院長:チンツィア・デ・モーラ
修女長:アニタ・ラヴェーリ

 

歌劇 『ジャンニ・スキッキ』全曲(収録時間:61分)

ジャンニ・スキッキ:レオ・ヌッチ
ラウレッタ:ニノ・マチャイーヅェ
リヌッチョ:ヴィットーリオ・グリゴーロ
ツィータ:チンツィア・デ・モーラ
ゲラルド:ルカ・カザリン
ネッラ:フランチェスカ・サッス
ベット・ディ・シーニャ:エリア・ファッビアン
シモーネ:マリオ・ルペーリ

    ミラノ・スカラ座管弦楽団&合唱団
      リッカルド・シャイー(指揮)

   演出:ルカ・ロンコーニ
   収録時期:2008年3月
   収録場所:ミラノ、スカラ座(ライヴ)

経緯
  ジャコモ・プッチーニの三部作(さんぶさく、Il trittico )とは、彼の作曲した3つの一幕物オペラ、順番に『外套』、『修道女アンジェリカ』、『ジャンニ・スキッキ』を一夜で連続して上演するという試みである。1918年12月14日、ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場で初演された。

この3作は常にこの順番で組み合せて上演する、というのが作曲者プッチーニの当初の意図だったが、今日では個別オペラが単独で、または他の作曲家の短篇オペラとの組み合わせで上演されることも多い。

プッチーニは『外套』を1916年11月、『アンジェリカ』を1917年9月、そして『ジャンニ・スキッキ』を1918年2月に完成した。イタリアも含めてヨーロッパ全土は第一次世界大戦中であり、「三部作」世界初演は1918年12月14日、ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場(メト)にて行われることが決定した。同年11月11日に休戦が成立したものの、残存機雷のため航海の安全が確保できないとの懸念からプッチーニはこのメトでの世界初演には参加せず、翌1919年1月11日のローマ・コスタンツィ劇場でのイタリア初演を監修することとなった。
メト初演での評価は、『外套』は一応の満足を受けたもののヴェリズモ・オペラの焼き直し・亜流との評、『修道女アンジェリカ』は各評とも「失敗作」、そして『ジャンニ・スキッキ』は大絶賛というものだった。
イタリア初演では、『外套』の評価は低く、『アンジェリカ』はまずまず、そして『スキッキ』はここでも聴衆・評論家の双方に大絶賛された。なおアルトゥーロ・トスカニーニはローマ初演を客席から観たが、『外套』を嫌った彼は同作の幕が下りたところで他2作をまたずに退席、プッチーニの不興をかうこととなった。

以  上