J.S BACH 無伴奏ヴァイオリンの
ためのパルティータ第2番 ニ短調 
シャコンヌ
』 聴き比べ

 

AAFC例会資料

2012/08/12

担当 : 林 英彦

 

  この曲は私がギターを始めた頃にセゴビアのLPを聴きクラシック音楽に目覚めた思い出の曲です。
「三つ子の魂百まで」の例えの様に今でもBACHは好きな作曲家の一人で、LP,CD共に一番多く所有しています。
今回は、この「シャコンヌ」をヴァイオリン、ギター、オーケストラの異なった演奏でお聴き下さい。

曲について:パルティータ第2番の5楽章の最終章で、主題が30回も繰り返され変奏されていく長大な曲であり、ヴァイオリン 音楽の最高傑作のひとつと言われている。
分散和音や密集和音等1本のヴァイオリンでの演奏には極めて高度な技巧が求められる難曲でもある。
因みに、メンデルスゾーンは、この曲にピアノ伴奏をつけ編曲したものを出版したほどである。

1、ヴァイオリン:ドイツ・グラムフォン MG8038 録音;1967年 (14′22″)
演奏者;
ヘンリク・シェリング
 
1922年ワルシャワ生まれ。 最初の音楽教育は5才でピアノを始めたが間もなくヴァイオリンに専心、ベルリンで学ぶ。
第二次大戦で義勇軍として連合軍に加わり通訳や野戦病院での慰安演奏活動を行う。大戦後は戦中より縁のあったメキシコ国立大学の教職についていたが、1954年ルービンシュタインに会い演奏活動をすすめられ、以降世界の舞台に立つに至った。
 
2、ギター   :デッカ DGS-1004    録音;1947年 (13′15″)
演奏者;
アンドレス・セゴビア
 
1894年スペイン生まれ。スペインの世紀の大ギタリスト
現代ギターの父とも呼ばれ、独学でギターを学びマイナーな楽器であったギターをピアノやヴァイオリンと同じようなコンサート演奏の出来る地位に引き上げた。
シャコンヌをギター用に編曲・演奏(1935年)するに当たっては、この曲を神聖化するヴァイオリン崇拝者や熱狂的なバッハ信奉の教会関係者の批判を恐れ、友人の音楽評論家に助言を求め支持を得た。

3、オーケストラ:RCA SRA-2998   録音;1974年  (17′22″)
演奏者;
レオポルド・ストコフスキー指揮 <ロンドン交響楽団>
 
1882年ロンドン生まれ。オックスフォード大を卒業後、ロンドンの聖ジェームズ教会のオルガン奏者となり、23歳で渡米1913年から24年間フィラデルフィア管弦楽団の常任指揮者を務めた。
その間に楽団の練習用にバッハのオルガン曲を中心にオーケストラ用に編曲し演奏していたものを正規のプログラムに、加えてレコーディングの要望もあり多くのバッハ曲が編曲されている。(初録は1918年チェコフィル)

以 上