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モーツァルトあれこれ談義  第13回

モーツァルトが女性に捧げた音楽

2017年11月26日

分科会資料
担当 :佐藤久男
   /三田公夫

 


複数のピアノ(2台・3台)で演奏する協奏曲と、ミサ曲のリハーサル風景を映像でお楽しみください。

 

1. 2台のピアノのための協奏曲(第10番)変ホ長調 K.365(316a)

Ⅰアレグロ(10:11)  Ⅱアンダンテ(7:30)  Ⅲロンドー:アレグロ(7:47)
(P)バレンボイム,  ショルティ,  イギリス室内O

姉ナンネルと共演するために作曲された曲。2人の名手が常に対等に渡り合って聴衆を魅了するように設計されています。この曲はウィーン定住後も2回演奏されています。共演者はアウエルハンマー嬢。

2. 3台のピアノのための協奏曲(第7番)ヘ長調「ロードロン」K.242

Ⅰアレグロ(8:19)  Ⅱアダージョ(7:57)  Ⅲロンドー:テンポ・ディ・メヌエット(6:55)
(P)バレンボイム,  ショルティ,  シフ,  イギリス室内O

パトロンであるロードロン伯爵家の婦人アントーニアと2人の令嬢アロイージアとジョゼッピーナのために書かれた曲。遊興的雰囲気に富み、モーツァルト自身も大変好んでいたようで、2台用にも編曲しています。

3. ミサ曲ハ短調 K.427(417a)のリハーサル風景

(ソプラノ) デセイ, ジャンス,  (C)ラングレ,  ル・コンセール・ダストレ

この曲がモーツァルト夫妻のザルツブルグへの里帰りにあわせ、父との約束で書かれたことは良く知られています。父親の反対を押し切って結婚したコンスタンツェを初演の際に、わざわざソプラノのソロに起用した背景には自分の妻を「音楽一家の新たなメバーとして、皆に認めさせよう」という彼なりの思惑があったと考えられます。

以上